幸せになるには練習が必要な時代なんですって


営業職の僕は月末月初は、売り上げ処理や請求書発行などがあって、とてもやる事が多いのだ。

こんな出だしで書けるくらい、僕は普通のサラリーマンとして定着したという事だ。

4年間やってきたんだもんなあ。

新人ちゃんの初々しい事。

エレベーターの「開」ボタンでさえ、率先して押すその姿勢。

世間的に見たら、僕だってまだまだ若いはずなのに、なんだろうかこの気持ちは。



疲れ果ててぐったりしていると、ふと横の席の上司の机に本が山積みになっているのを発見する。

プレジデントだ。

ターゲットは管理職向けの雑誌。

とある案件でこの雑誌に関わる事があるので、上司は何冊も持っていたのだ。

多分読んでないから山積みなんだろう。


珍しく僕は言った。

「それ興味あるんです。借りて良いですか?」


本屋に並んでいて、興味があった。

タイトルが凄かった。

PRESIDENT (プレジデント) 2011年 5/30号 [雑誌]

PRESIDENT (プレジデント) 2011年 5/30号 [雑誌]


「幸せになる練習」


なんて気になるんだ。


幸せになることに練習も本番もあるのか?


「お前もっとさあ、売り上げアップとか営業成績アップとかそーいうの選べよ」


最もな事を笑いながら言う上司。


1人、マックでマックフルーリーを食べながら、ペラペラとめくる。

小さく細かく砕かれたクッキーが歯に挟まる。

こいつは砕かれて本望なのだろうかと、要らぬ心配をしてみる。


なんとなく予想していたが、思った通りのメンバーが登場。


島田裕巳
小池龍之介
そこに茂木健一が加わる。


簡単に特集をまとめるとこんな感じ。


3.11の世の中の変化以降、改めて見直される事になったこと。

有縁社会や家族の重要性をみんな感じたよね。

そういうの大事にしながらも、趣味とか新しいコミュニティの形成をして

みんなで幸せを見つけて行こうね。



まあ、最もだよなあ。

無縁社会ってのは、一時期は善とされていた。

家族親戚のしがらみから解放され、自由に都市部で生きる。

それでも十分に生きて行けた。

そうして、そういう消費が活発になるように推進するマスコミや社会学者。

3.11以降は、本当のつながりの大切さを、まさに体感した。

独身者の結婚への意識も高まってるらしい。

時代の恩恵を受けていない自分の女性へのアプローチの弱さを嘆く。



小池さんの文章が面白かった。

心を安らげるためには、セロトニンという神経回路を活性化させるのが良いらしい。

で、以下抜粋部分。

セロトニンの神経回路を活性化するもう1つのコツは、目的意識を持たない事です。

目標を立ててそれに向かって突き進むと、「ああまだ達成できていない・・・」という苦しみが、
達成したときに緩和されて快感物質が発射される。

これを避けるには、ゴールに向かって走るという意識を捨てて、
いま目の前で行っている事に意識を振り向けことが大切です。

慣れていない人は、短い単位で同じ事を反復する行為に集中することから始めましょう。

思わず笑った。

管理職サラリーマン向けの雑誌で、目標を持たないススメって。

日々思いっきり、目標に縛られなきゃいけないポジションなのに。


かつて、日本が右肩上がりだった時に。

管理職向けの雑誌で、心のコントロールの問題など取り扱っていたのだろうか?

仏教や体と脳の仕組みの観点からなのだろうが、この内容を載せられるという事に驚く。

すげえ時代だな。

だけど、こういう意識は絶対必要なんだ。



読み終わって、僕は一人、若者として不安な思いを抱いている。

それでいて、若者として何かを変えられないかな?と妄想している。

こんな普通のサラリーマンの僕が、世の中に何をできるかな。


マックフルーリーの中のクッキーのように。

勝手に当たって砕けてみようと思う。