iPhoneにしよう。切ない恋の終わりを体験できます。



電話越しから声が聞こえる。

彼女とは9年もの付き合いになる。

別れを告げると、どうやらそれは了承したようだ。

僕は理由として、9年も付き合ったのに何もメリットがなかった。
と正直に答えた。


「別れた後はどうするの?あの前から気になってた娘と付き合うの?」


優しく、穏やかな口調で聞いてくる。


この質問に答えないと、電話を切らしてくれなそうなので正直に答えた。

「やっぱり、あの娘なのね・・・最後に少しだけ良い?

あなたの今月の使用料は私のおかげで2000円は割り引かれてるのよ。

後ね、基本料は安く見えるけど、無料通話分の概念がないの。

だから課金される一方なのよ。

あの娘は色目使って、たくさんの男引っ掛けてるのよ??

それでも良いの??」


一気に加速するテンション。

少しヒステリック気味に、電話の向こうからまくし立てられる。

いかにも、あなたのためを思ってのスタンスでの助言である。

引き止めるのではなく、アドバイスなのだ。

やはりわかっていたのか、比較材料を並べられる。

唐突別れ話の電話なのだが、マニュアルが用意されているかのような、周到な準備がされていた。


「あなたとは契約を結んでいるの、2年付き合うっていう契約があったでしょ?

あれはね、自動更新されるの。だから今なら違約金も発生するのよ。それでも良いの?」


それなら自動更新月にDMかEメールの一本でも打ってくれと思うが・・・

それも了承した。


「わかった・・・そうなのね。最後にひとつお願いがあるの。

今後私の最新情報を手紙で送っても良い?

カラフルな洋服のバリエーションとか、新しいTVが見れるようになったとか。

松山ケンイチくんとか、堀北真希ちゃんの写真も一緒に送るわ。」


特にこのタイミングで欲しいとは思わなかったが、(9割5分は受け取らないと思う)

情に厚い僕は、その手紙を受け取ることにした。


「えっ、受け取ってくれるの?」と彼女は戸惑いを隠せなかったが、

「また機会があったら宜しくね」

と最後は大人の女の態度をとった。



思えば10年、常にそばにる存在だったな。

ありがとう、ドコモさん。

そして宜しく、ソフトバンクさん。


それにしても、あの引き止めるコールセンターの女性は
ほんとの別れ話の時に、すごく理詰めでくるだろうと感じた。



結構切ない仕事だよな・・・かなり重要なポジションだけども。

世の中、いろいろな人がよくわからないことで、命削ってるな。

何だか、明日も頑張ろう。