人生で初めて失恋した話

僕の地元はニュータウンで、若い家族が多い。

休日などは幸せに溢れた光景をたくさん見ることができる。

久しぶりに帰った地元で、少しシャッターを切っていた。


そんな中、手をつないで歩く老夫婦を見かける。

おじいちゃんは杖をついておばあちゃんは笑顔で支えていた。

とても良い光景だった。


最近、昔の彼女から新しい男が出来たので、一切連絡を取らないで欲しいというメールが来た。

改めて考えてみると、25年間で初めて失恋をしたのだ。

半年前に別れたのだが、ほとんど連絡を取らず過ごしていた。

俺は4年間付き合って、他人以上の存在に感じていた彼女から

他人以下の扱いをされたことに、改めて人間とは何なのかと思い悩まされることとなった。

別に彼女が他の人を好きになったことは良くて、人と人のつながりなんてそんなもんなのかと

ひどく落ち込んでしまった。

決定的にあなたじゃなきゃいけないっていう恋人の存在なんてないんじゃないかと思ってしまった。

100以上の依存関係が、もう会えないというマイナスに転じてしまうのが失恋というものなのか!

明日から仕事なのに、こんな時間まで、悩んでいる。



仮に僕の足がなかったら、義足となってくれるほど絶対的に必要な存在。

もしくは相手に何が足りなくて、どういう部分を自分は与えられるのか。

その老夫婦は、お互いが存在することで成り立っていたのだ。

老夫婦は俺の理想を見事に体現していた。



幸い、俺の体はまだ悪くない。

心を満たしあえる人と出会えれば良いなあと思いながら、寂しい家路へついた。


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ベテランから学ぼう。